作業日記 2013


36 今年最後の Tuning

2013/12/28 6:08 に Yoshio Takamura が投稿

お友達の教えている生徒さんの楽器をスコティッシュにして欲しいということで、本日送られて来ました。
頭部管は YAMAHA の EC モデルでした。
以前にオークションで入手して Tuning した事がありますが、その時印象的だった不具合と同じ現象が見られました。
管の中の裏側の状態なのでフツーの人が確認できない部分ですが、見様によっては穴を覗けば確認できなくもありません。
もし機械で作られているとすれば設計上の不具合、手作業であるなら作業者の癖による成形上の不具合と言わざるを得ません。
アンダーカットの左右で作業方向で右端ですから、ナイフの逃しがうまく行かずに止まっている感じです。
こうまで同じ状態なのは意図的に何かを狙った結果と考えることもできなくはありませんが、その部分が片側対角線上に存在するのは理解しがたい事です。
見逃しているのか、それを特色として容認しているのか・・・
とりあえずそこを含めて全体を整形しつつ、スコティッシュ化しました。
出来上がりは息の流れがスムーズで自然な吹奏感と音になりました。


今年の最後にまた辛口のコメントを残してしまいますが、歌口は何かを変えれば必ず違う鳴りになります。
何が良いのか、悪いのか?
好みを越えた楽器の持つ最低の基準と云う物はしっかりと押さえておきたいものです。

それでは皆様、よいお年をお迎えください!

35 ムラマツ EX

2013/11/11 23:35 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2013/11/11 23:46 に更新しました ]

ムラマツの頭部管を正式にお客様の依頼でチューニングするのは今回が初めてになります。
しかもそんなに古い楽器ではないようです。
接続部分が大きく凹んで変形していたので、まずはその部分の修理から。
そして音出し。

YouTube 動画

大きな音は出るのですが、普通に吹くと音程がぶら下がってしまい気持ち良く演奏できません。
途中で吹き方を変えていますが、ビブラートをうんと掛けて不自然な吹き方をすると正しい音程で吹けます。
ムラマツは頭部管のタイプはひとつで押し通していますが、この様な吹き方を前提に調整しているのでしょうか?

今回は最初からスコッティシュにという依頼だったので、早速取り掛かりました。
中の形はとても美しく丁寧に作ってあります。
ただ、壁の表面は何かで擦った後がそのまま残っています。
ライザーの表面を磨いて仕上げていないのは、今のところムラマツだけです。
スコティッシュ化については、形が整っているので耳をつけて表面を仕上げるだけでほぼ終了です。

YouTube 動画

最初のぶら下がり感も無くなり、気持ちよく吹けるようになりました。
果たして、多くのムラマツユーザーは本当に現状の頭部管を好まれるのでしょうか?

34 MIYAZAWA S.F.E. Tuning

2013/10/19 0:02 に Yoshio Takamura が投稿

以前、作業日記12 に掲載したミヤザワの頭部管が、今度はスコティッシュへの依頼で再びやって来ました。
久々に吹いてみると、元々オールドタイプの歌口だった事もあり少々難しい感はありますが、音程も問題なく楽器としての性能は問題ない状態でした。

YouTube 動画

本人(友人ですが)も気に入っていた様ですが、スコティッシュのサンプルを貸して吹いてもらったところ興味を持ったらしく、結局スコティッシュ化を決断した様です。
前回 T-Tuning を施してあったので、スコティッシュ化はすぐに完了しました。

ただ、今回は吹きながら細かい調整を試みました。
お陰で部分と形の音への影響を確認することができました。
元の彫刻とエンブレムがいやにマッチして見えます。

YouTube 動画

さて、どの様な感想が頂けるか・・・

33 PiccoloのTuning その2

2013/10/17 20:51 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2013/10/19 0:06 に更新しました ]

運良くフィリップハンミッヒの頭部管を入手できました。
こちらはヤマハに比べて音の輪郭がはっきりして艶のある音です。
しかし音程をとるのがかなり難しく感じました。
今まで吹いたことのあるピッコロのイメージはどれもこんな感じでした。
これはアンダーカットはとらずにスコティッシュにしてみました。
オリジナルよりも吹き易く、音程も取り易くなりました!
音の感じはピッコロらしくて吹き易い・・・これはイケるのでは?

32 Piccolo のTuning ! その1

2013/10/17 20:39 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2013/10/17 20:41 に更新しました ]

ピッコロの Tuning を試みるために、YAMAHA YPC-62 の中古を入手しました。
ピッコロの頭部管の内側を見るのは初めてでしたが、形も状態も綺麗なものでした。
少しずつさわって確かめながら変化をみていきました。
ヘッドスクリューの製作で慣れているせいか、とても親しみやすい素材です。
結局アンダーカットとオーバーカットを施し、スコティッシュに!
吹きやすくしかも音程が取り易くなったのですが、少々ボケたような感じに。
グランドフルートと同じような感触なのですが、ピッコロとしてはどうなのでしょうか?
専門家に意見を聴いてみないと良く分かりません。

31 POWELL AURUMITE

2013/10/17 19:40 に Yoshio Takamura が投稿

Scottish Fold Embouchre Tuning の依頼でやって来ました。
POWELLのこういった技術は素晴らしいと思います。

彫刻はたったこれだけで、V.Q.POWELL も BOSTON の文字もありません。
Lip plate は SIGNATURE に良く似ています。

 管の凹みが目立つのでここから修理。
手を入れると細かい凹みや歪みが現れ、それだけで1日を費やしてしまいました。
オーラマイトの凹直しは曲者です。

凹みも目立たなくなりました。
スコティッシュにすると抜けすぎるくらいの音に。
やはり SIGNATURE に似ている・・・

30 バーカート2本

2013/10/17 18:20 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2014/05/11 19:28 に更新しました ]



2013/10/06 17:52
 に Yoshio Takamura が投稿

作られた時期の違う2本のバーカートがスコティッシュ・チューニングへの依頼でやって来ました。


上が初期のもので下が最近のものの様です。
リッププレートの形状、ライザーの形、クラウン、彫刻の何れにも違いがあります。
作りも含めて初期の方が丁寧に作られていた様に見受けられます。
リリアンさんもパウエルから独立して今に至るまで、いろいろな試行錯誤と苦労をされたみたいですね。
まずは古い方の楽器から着手しました。
リッププレート前方が殆ど平面の様な形状をしています。
それ程手間も掛からずスコティッシュ化できました。

次に今の形らしい楽器に・・・
穴の形が相等に歪で最初に手掛けたバーカートの苦い経験が頭を過りました。

この写真で穴の上側の形が分かるでしょうか?

これは鏡に映った内側の画像ですが、お分かりになりますか?
普段この画像を見ながら作業するので自然に状態が把握できます。

かなり形の修正をして、ようやくスコティッシュ化作業に入りました。
このリッププレートはパウエルのSignatureによく似ています。

今までのたった3回の経験だけではありますが、リリアンさんの仕事は職人的観点から言うとどうも感心できません。
ロー付けも得意ではなさそうで、後からスが沢山出てきます。
形の歪みは困ったもので、手間から言うとTuning料金をバーカートの場合は高めに設定したい位です。
バーカートを気に入って吹いている方がいらっしゃるのですから、これ以上辛口の評価をするのは止めておきましょう・・・

29 マスターズ 金メッキ

2013/10/17 18:17 に Yoshio Takamura が投稿



2013/09/27 18:32
 に Yoshio Takamura が投稿

これも最初からスコッティシュにして欲しいとのことだったのですが、当然メッキは剥がれてしまうのでその辺の確認を依頼者にしました。
剥がれることは承知で後に再メッキ等も行わないということだったので、リップに傷を付けないように作業に入りました。
こちらは穴が小さめでしたが、最初は全体に控えめに仕上げてみました。
音を出してみると少し暗くてこもる感じがありました。
更に手を入れて改善しました。
先のサンキョウと比べるとかなり違う感じになりました。
コントロールはし易くなったのですが楽器の持っている個性というか音色はしっかりと持っています。
このマスターズSFEはマスターズの音を残しつつ吹き易く改善されたと言っても良いのではないでしょうか?
スコティッシュ化もいろいろなメーカーとの相性のようなものが見えてきて面白くなってきました。

28 サンキョウ FT 10K

2013/10/17 18:15 に Yoshio Takamura が投稿

2013/09/27 17:58 に Yoshio Takamura が投稿

次に掲載するマスターズとこのサンキョウが同時に送られて来ました。

今回は最初からスコッティシュにということだったので、穴の形を修正しつつ作業に入りました。

結構穴が大きかったので耳も控えめ、エッジも少し鋭めで仕上げました。
非常に明るくて金らしい響きの楽器になりました。
そう、クラウンは18kでした!

27 YAMAHA Old

2013/10/17 17:59 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2014/02/04 20:02 に更新しました ]

2013/09/25 15:56 に Yoshio Takamura が投稿

前回の EC とほぼ同時期に入手した古い頭部管を Tuning してみました。
オークションで購入した物ですが、この様なコメントがつけられていました。

ヤマハ銀製頭部管。
ヤマハが最初に製作したハンドメイドフルートYFL 63に附属していたものです。
アンダーカット等はされておらず、ライザーも低く、音量はありませんが、コントロールがしやすく、凛とした、とても落ちついた音色です。
当時ヤマハに在籍され、まさにこのフルートの製作に関わられていた技術者の方によると、ルイロット及びヘルムートハンミッヒを模範として生み出されたのが、ヤマハの最初期ハンドメイドフルートだそうです。

YouTube 動画


ちょっと解り難いと思いますが、完全に穴だけのオールドタイプの歌口です。
どうしようもないといった状態ではありませんが、吹き辛いのは確かです。
まずは気になる部分を修正して吹いてみました。
だいぶ良くなったのですが、自分の中ではこれは良い楽器だとは思えないので更に手を入れることにしました。
こういった楽器を好む人も居るのですが、要望がない限りはもう少し吹き易い状態にもって行きます。

YouTube 動画


結局オールドの感じを残しつつ、スコティッシュにしました。

EC(手前)との違いがわかるでしょうか?

YouTube 動画


1-10 of 36