21 ムラマツ銀製頭部管の Tuning

2014/09/02 17:08 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2014/09/10 5:01 に更新しました ]
久々の作業日記になってしまいました。
今回は写真を撮るのを忘れてしまい画像がありません。

ご依頼の内容は

実は、ムラマツADRCを購入後、やはり不満があり、頭部管だけ買い換えました。
そのときは、在庫にあった数本の中から一番よいと思われるものを選んだのですが、
今思えば、完全に納得できてはいなかった気がします。
その後も常にオケの中に埋もれてしまいがちな音に、
自分の技量が足らないからだ、と言い聞かせながら吹いていました。

今回、貴ページの作業日誌のなかに、オリジナルのムラマツの頭部管に
あまり良い印象をお持ちでない記述があり、それが改善されたことに、
大変興味を持っています。

ということで、

1.ブレスが短いので、少ない息で効率よく、良く響く音が出る
2.オケの中で、よく通る音
3.一番好きなフルーティストは、オーレル・ニコレさんです。

以上の点を考慮してのチューニング作業となりました。

吹いた感じはそれ程ひどい状態ではないのですが、開いた感じの音で艶のない音になってしまいます。
まとまった息で吹こうとすると失速して左手の音程が下がります。
それを防ぐには外向きにして息の量も増やさなければならなくなる為、息が足らないと感じられるのではないかと感じました。
それからフォルテで中音を吹こうとするとひっくり返る傾向もあるようです。
歌口の形は現行のクーパー・カットに変わる前の形ですが、作りに関してはそれ程気になる状態ではありませんでした。
それでも改善すべき箇所が幾つか見られたので作業の方針が決まりました。
大きく形を変えるのではなく、問題箇所を修正して形を整える方向で作業に入りました。
この当時の作り方から生じる四隅のハンダ残りを修正すると、必然的にアンダーカットの形を直すことになります。
そしてよく見られる穴の形の不具合を整え、エッジの切り直し。
以上でかなり良い状態になりました。
以前はこの当時の頭部管をいきなり今風の形に作り変えてしまうことが多かったのですが、今回の仕上がりの方がかえって良い様に感じました。
これで気持よくオケの中で吹けるようになって頂ければ良いのですが・・・

このところ木製頭部管の製作ばかりで Tuning から遠ざかっていたのですが、この作業ならではの面白さがあります。
歌口製作において活かされる貴重な体験でもあります。




Comments