32 Muramatsu 14K 頭部管

2014/12/22 5:53 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2014/12/22 21:35 に更新しました ]
今回は音大生からのご依頼です。
2年半程前に購入されたムラマツ14KのSRタイプだそうですが、音程、音色感の暗さが気になるということでした。

送られて来た頭部管を吹いてみると、確かに左手がぶら下がって低くなる傾向がみられます。
Pで音程が下がらない様にする方法として、ニコレさんは構える左手の圧力を減らして唇の息穴からエッジまでの距離を取るように、反対にで音程が上ずらない為には左手の圧力を増して下顎に楽器をしっかりと押し付けて、唇の息穴からエッジまでの距離を近づける様に指示されています。
これと同様の事をパユは右手も使って楽器を押したり引いたりすることで行っているようです。
すなわちPでは右手を押して歌口の右コーナーに息を当てる感じで距離を取っています。
何れにしても楽器を前後に回転させるよりはスムーズに安定して見た目にも自然に演奏できると思います。
何故こんな事を長々と説明したかというと、この頭部管ではそのような方法を取ってもコントロールするのが難しいと感じたからです。

これと言って問題になる箇所は見当たらないのですが、やはり台座の内壁のくすみが気になります。
アンダーカットのバランスとエッジのつながりを僅かに手直して、きっちりと磨きました。

これだけでほぼ前述の問題は改善出来ました。
ただ何か音がまとまらずに散る感じが残ります。
エッジに少しずつ手を入れながら試して行くと、少しずつは良くなるのですがイマイチです。
リッププレート上の一部にいつまでも残る水滴の息跡が気になりました。
これは何かのサインだと思い、ルーペで観察すると思い当たる箇所が発見できました。
ちょっとした傷とコーナーに残るペーパー目が悪さをしていた様です。
ピカピカに光った状態の中の僅かな部分だからこそ影響が大きいのかもしれませんが、最初の様な状態が良いとは到底思えません。
ようやく思うような仕上がりになりました。

中々優秀な学生さんの様ですので、更に良い演奏が出来るようお役に立つ事が出来れば幸いです。

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