30 POWELL 2本

2014/12/09 17:09 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2014/12/09 17:10 に更新しました ]
今回は10Kと銀のパウエル頭部管2本のご依頼です。

演奏時、となりの奏者より音が細く(あくまでパウエルにしてはですが)立ち上がりの悪さ、音の曇りがあり吹き負けてしまいます。
後述の問題のある古い銀管より迫力がない
こちらの方がセカンドの様な感じになり、吹くたびに憂鬱をおぼえます。
抵抗が増しても、歌口が大きくなっても構いませんので、最新のモデルにも負けない、音色は度外視で良いので、バリバリと鳴る頭部管にして欲しい。

上記以外にオールドの頭部管を見て欲しい。

という事で、ちょっと気になる部分もありましたがお引き受けしました。
送られて来た頭部管を吹いてみると、10Kは確かに薄っぺらでつまらない音しか出ない状態でした。
この状態で思い通りの演奏をする事は非常に困難だと感じました。

銀の方は明らかに古いタイプの歌口ですが、10Kに比べるとまだ良い状態でした。


先ずは10Kの中です
何か障害となる不具合は予想しましたが、案の定左上の管の部分に刃物が入り込んだ様な跡が見られます。
ライザーの前の部分で、角度を見ると少し追い込める状態なので整えれば自然に解消できそうです。

ゆがみを修正してアンダーカットを広げて仕上げました。
2回の修正でほぼ満足できる状態になりました。
音の芯という表現をすると少し物足りない気もしますが、吹き込めば応えてくれる様になりました。
音程のコントロールも楽になりました。
これで演奏者の技量に応えてくれる楽器に改善出来たと思います。

次に銀に着手しました。
こちらにも管との境に変な凸凹があります。
その部分とライザーの表面を平滑に仕上げるのみにし、なるべく手を加えない方向で仕上げました。
それだけでもだいぶ良い状態になりました。
こちらの方が音色的にはまとまりのある良い音がします。
こういった作業をしていると、「昔の方が良かった」と思えることが良くあるのですが・・・
どの様に捉えたら良いのでしょうか・・・

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