12 Muramatsu 14K

2015/04/29 6:18 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2015/04/29 6:28 に更新しました ]
先日Tuningさせていただいた先輩の楽器を吹かれて関心を持たれた同じアンサンブルのメンバーの方から、ご自分の楽器も診断して欲しいということでご相談をいただきました。

私の楽器はムラマツフルートの本体14Kで、キーは金メッキです。古いフルートで製造番号は366**番です。
もう、楽器は一生これを吹くつもりで、買い換えるお金もないので、自分のフルートを大好きと思いいつも吹いております。この度**先生から、一度見てもらってみたら?と声がかかり思い切ってご相談しました。
14Kなのですが、結構派手派手しい音ではない所が気に入っていますが、**先生の14Kの頭部管を吹かせて頂き、私のと比べて音の立ち上がりがとても自然で、柔らかくもはっきりも柔軟性があり、びっくりしました。
柔らかいと思うとしっかりした音も出るし、自然な表現が出来る気がしました。私は、文書表現が下手で上手く伝わるか心配なのですが、私の楽器はどうなのか見立てて頂きたいです。

送られて来た楽器はとても綺麗で大切に使われていることが伝わって来ました。

吹いてみると、つまった感じで吹き込んで行くと飽和してしまう感じでした。
この状態では幅広い豊かな表現は難しい気がしました。

つくりを見てみますと、前回のパウエルを見たせいか非常に丁寧で綺麗な仕上がりだと感じます。
それでも音につながる不具合の箇所は明らかにありました。
おそらく使っている道具(ヤスリ)に起因すると思われる問題が窺われます。
その部分の修正だけでもかなりの改善は見込めそうです。
見えない部分のごく一部であるにも関わらずその影響は多大なものであると考えられます。

修正することによって全体の形も整える必要が生じます。
ひと通りの作業を終えて後は吹きながらの微妙な調整に入りました。

実は胴部管の接続(樽)内に外し忘れたということでこのようなリングが入っていました。
最初に元の状態の頭部管で着脱して試した時にはそれ程の変化というか影響を感じませんでした。
ところが、Tuning後の頭部管で試すと明らかに良くない影響を及ぼすことがわかりました。
よく状態の悪い接続の楽器で起こるのと同じ現象を確認しました。
これを装着することでわざわざ良くない状態にしているようなものです。
変化が起こるのは確かですが、その変化が良い物なのかそうでないのか・・・
勿論良いと感じる人にとっては良い物である事は間違い無いのですが。

ほぼ満足できる状態にはなったのですが、今ひとつしっくり来ない状態が続きました。
オリジナルに替えてK18のクラウンとこのようなヘッドスクリューが装着されてありました。
反射板の何となくの凹面と大胆な刻印が何か悪さをしているような気がしたので、刻印が消えない程度に少々削って磨き込みました。
確かな影響は確認出来ませんでしたが、その後ようやく納得できる状態にすることができました。


今回はスコティッシュ化せずに通常のTuningに留めましたが、それでも良い状態になったと感じていただけるのではないでしょうか。




Comments