08 Natsuki

2015/04/11 6:19 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2015/04/22 4:32 に更新しました ]
今回初めてナツキの Tuning を承りました。

ご依頼の内容は・・

70歳間近のフルート大好き人間です。
音もまともに出せぬ未熟者ですが、果たしてこの楽器が自分に合っていて現条件のまま練習していて良いものか迷ってます。
アメブロより貴社の歌口の記事を拝見しまして相談させていただきました。
師は居らず独習してます。
楽器はナツキフルート頭部管銀で他は洋銀製です。
メッキはかかってます。
Scottish foldアンブシュアを希望致します。

・・というものでした。

届いた楽器を吹いてみると・・・非常に吹きづらい状態で、この状態で使い続けるのは問題ありな状況でした。
つくりを見てみると・・・いわゆるクーパー・カットが施されてありムラマツによく似た作りで悪くありません。
それにしては余りにひどい吹奏感なので、何か原因があると思い探してみました。
ライザーのアンダーカット部分の壁面にスのような深い傷がありバリが立っていました。
試しにその部分をヘラで擦って平滑にして吹いてみると・・・問題はほぼ解消され良い状態になりました!
これだけでもほぼ改善できてしまったので、この状況をご連絡して作業方針の確認をしました。
この状態でも十分な変化を感じて頂けると思ったのですが、少しでも良い状態にしたいということなのでスコッティシュ化する事にしました。

ご説明によると、この楽器は中古品としてメーカーから直接買われたそうですが、だとすれば不親切な対応であったのではないかと思います。
反射板にも凹みがありおそらく現状渡しという事だったのでしょうが、これだけの不具合をそのままで販売することは問題だと思います。
ちゃんと対応してあれば今回のチューニングの必要も感じられなかったかもしれません。
当方としては逆に感謝すべきなのかもしれませんが・・・(そう云う考え方は嫌ですが)

そんな状況で事前に写真を撮っておくのを忘れてしまいました。

ハンダの状態が気になったので先ずはまわし直す事にしました。
リッププレートを絡げて炙ると『カツッ!』と音を立てて動いた感触があったのですが、ハンダを足してまわすと隙間があった部分も綺麗に埋まり全くずれた形跡も無く仕上がりました。
何か不自然な状態にあったのが良い状態に収まった音だったのかもしれません。
ひと通り内側の表面状態を整えてからネコ耳加工に入りました。
スコッティシュ化で更に吹き易くなりました。
これならずっと使って行くのに十分な楽器であると思います。

特殊なコルク栓が使用されているのですが、反射板の部分に凹みがある事と、密閉するOリングがひとつ欠損しているので普通のコルク栓に交換できればという事でしたが、クラウンとのネジピッチが合わないこともあり現品を修理することにしました。
同じOリングの規格を探したのですが全く見つからず、結局唯一使えそうな物が含まれているセットを注文しました。
28種類の各サイズ10本入りというものですが・・・何かに使えるものがきっとあるでしょう。

初めてのナツキでしたが、基本的な音の傾向は良い楽器に感じられました。



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