09 YAMAHA YFL-43

2015/04/13 6:20 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2015/04/22 4:31 に更新しました ]
今回はヤマハの頭部管です。

YAMAHAのOLD機種で歌口も穴だけのタイプなのですが
まだ腕も無いので吹き難く調整も難しく音的にはもう少し広がり感というか
パンチがほしい感じです。

というご依頼だったのですが、果たして何か不具合があるのかそれとも単に現状と違う感じになることをお望みなのか・・・
少々不安があったので確認させていただきました。
数日して、

色々考えてみましたが
 このフルートが好きな事、これからも愛用していく事。
 を踏まえ、やはり高村さまにお願いしようと思いました。

というご連絡をいただきました。
お母様から譲り受けた楽器ということで特別な思いもあるのでしょう。
何とかご期待にそえるようにお引き受けすることにしました。

届いた楽器を吹いてみると・・・
なんとなく予想していたのですが、特に問題になるような不具合は無くむしろ良い状態だと感じました。
昔のニッカンやヤマハの最低価格帯の歌口は案外不具合が少ない印象があります。
ただし歌口形状由来の難しさは感じました。
いろいろな吹き方を想定して試してみると欠点も浮かび上がって来ました。
それでもECに見られるような決定的な不具合とは別の物です。
更に自分のスコティッシュ頭部管に差し替えてみると、やはり歴然とした差を感じました。

しつこい様ですが現状をお伝えして作業方針の再確認をさせていただきました。
今回のように、明らかな不具合を改善するのではなく現状よりも良い状態にするTuningに対しては非常に慎重にならざるを得ません。
普段行っているTuningは病気を発見してその部分を治療して健康な状態にする様なものですが、今回は特に病気は見つからないがより健康な状態に体質改善をするようなものです。

スコティッシュ・チューニングであれば可能であると確信できたので作業に入りました。

本当に穴だけのシンプルな歌口です。
一部分気なる箇所があった以外は形の歪みや仕上げの粗さも殆ど感じません。
ただしろう付けのスはあちこちに見られましたが、あまり音には影響しないということなのでしょう。
どうやら管と台座の接合もろう付けの様です。

まだ途中の段階ですが、全くアンダーカットの無い状態から削ったせいかすっきりとした形に決まりました。
前後の穴のサイズが元々大きめなのでなるべく触らないように気をつけました。

一気に仕上げて吹いてみました。
かなり性能の良い頭部管になりました。
元の状態は不具合こそ感じられなかったものの、表現力は格段に向上した感じです。
高級機種ではありませんが十分に使える楽器になったと思います。
何倍も何十倍もする不出来な楽器よりはよっぽど良い楽器です。
こういう楽器を使ってコンクールや演奏会に臨んでくれる人が出てきたら楽しいな〜

末永く使っていただく事ができれば嬉しく思います。




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