01 新年木管2題

2016/01/07 4:40 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/01/07 6:50 に更新しました ]
今年初めに手掛けた楽器はこの2本です。
これらは昨年暮れに先輩から相談を受けお預かりしたものです。
ヘインズに特注で作らせたという木管フルートと、訳あって引き取ったというボンビルの古いピッコロです。


ヘインズはとても良い感じの音なのですが、どうにもピッチが低くて本番に使える状態ではないということでした。
実際に吹いてみると、どの様な吹き方をしても通常のピッチで演奏するのは不可能な状態でした。
確かにとても良い感じの音で、眠らせて置くには勿体無い楽器だと思えました。
ご本人もヘインズ社に直接相談したそうなのですが、歌口のリカットを促されたので躊躇っていたそうです。
寸法を測ってみても通常の金属管のヘインズと変わりなく、特に低いピッチで設計されたものでは無いようです。

無駄とは知りつつ、少しでも切り詰められる部分に手を入れてみました。
高々1mm程度ですのでピッチへの影響は微々たるものです。
その上でじっくり歌口の内部を見ていると問題点が見えて来ました。
今までのチューニングの経験からも、歌口を修正することでピッチが高くなる事例は経験しています。
どうせピッチが低過ぎて使えないなら多少感じが変わっても演奏できるようにした方が良いに違いない・・・
そう決断して手を加えてみることにしました。

上から(外から)見える穴の形は全く変えること無く、内部を修正することで殆ど音の傾向を変えずにピッチの問題が解消されました!
アンダーカットは全く取っていません。
ある程度期待も込めて予想はしていたものの、ここまで上手く行くとは思いませんでした。
マイナスワンCDに合わせて、少し抜いた状態で問題無く演奏することができました。
これがもし金属管であったら躊躇なく切り詰めてしまうのでしょうね・・・
それを考えるとやはり歌口の影響は計り知れません。

あとは動きの悪かったEとGis・Aキーを直して終了。
このWポストのバッタ(親指キー)って良いですね!


次のボンビル製ピッコロは割れの修理跡で糸がぐるぐる巻に・・・
プレートの部分に銀の板が貼ってあるのですが、ただくっつけたという感じで木部との隙間や段差が気になる状態でした。
一旦パテ埋めしたのですが、銀の部分の形を修正すると殆ど削り取ってしまいました。
あとは接続コルクを交換して終了。

こういった作業は良く知った知り合いに頼まれた場合にのみ請け負いますが、通常は仕事としてお引き受けしていませんのでご了承ください。





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