17 Brannen Brothers

2016/11/09 5:37 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/11/09 16:00 に更新しました ]
今回は14KゴールドライザーとAgリッププレートの間に隙間がある・・・という事でご相談をいただきました。

おそらくは銀ロウ層のスかロウ付け不良だと予想していましたが・・・

予想以上にひどい状態でした。

こういう状態になる要因としては、ロウ付けする際に
①温度管理が上手くなくロウが均一に流れない
②フラックスが均一に塗布されていない
③不純物や気泡を取り込んでしまう
といった事が考えられます。
いずれもロウをさすタイミングや焔の大きさ、温度をつかめばある程度抑えることができるはずです。
ちゃんと管理された雰囲気の中で高周波溶接すればこの様になる事は無い筈ですので、おそらくバーナーによるロウ付けだと思われます。

これを完全に修復するには
①ハンダ付けされた歌口をあぶって管から外す
②台座に残ったハンダを完全に除去する
③歌口をあぶってロウを溶かし隙間の部分に行き渡らせる、更にロウを足す
④修正した歌口を元の位置にピッタリ合うようにハンダ付けする
といった工程が必要です。
③に於いては、ライザーの重さで溶けたロウをはみ出させて隙間を埋めることになるので、場合によっては全体の高さが下がることになります。
また、下手をするとライザーとリッププレートの穴の位置がずれてしまうので、その場合は削り直す必要があるので当然穴が大きくなってしまいます。

もし吹いた音の状態がひどければ修正と併せて修理をするつもりでしたが、概ね気に入っていらっしゃるという事からリスクを冒してまで修理することは避けました。
ただ見てくれが残念な事と、低音の扱いに少々難があるというご指摘でした。
私自信も何か息が暴れてコントロールし難く、低音の倍音を増やして行くと気になる響きになる事が気になりました。

内部にはこの様な部分もあったので、全体的な修正とスの部分もできるだけ目立たない様に手を入れることにしました。
着手してみると、他の部分にも形状の問題がいろいろと見えて来ました。
この様な状態でもそれ程ひどく音への影響が感じられなかったのが不思議なくらいです。

ひと通り修正をしました。

スの部分はごまかしではありますが、少しだけ目立たなくなったと思います。

音の状態も気なった息の暴れは感じなくなり、全体にまとまりのある音になった気がします。


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