19 Muramatsu Model-EX

2016/12/03 20:19 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/12/06 5:50 に更新しました ]
今回はムラマツEXモデルの頭部管です。

何年か前、偶然2013年の#35の作業日記を拝見して以来、ずっと私の楽器も見て頂きたいという思いがあり、今回メールさせて頂きました。
その作業日記の中で、『大きな音は出るのですが、普通に吹くと音程がぶら下がってしまい気持ち良く演奏できません。途中で吹き方を変えていますが、ビブラートをうんと掛けて不自然な吹き方をすると正しい音程で吹けます。』という高村様のご意見と動画を拝見し、自分のムラマツEXの状態に当てはまると感じました。
チューニング後の動画では、ぶら下がり感がなく、気持ち良く流れるような音の変化に感動しました。このような状態に改善できればとても嬉しいです。

という事で、この作業日記を参考にして頂いた様です。
久々に動画を見直すと何だか恥ずかしい気がしました・・・

さて、送られて来た楽器を吹いてみると予想以上にひどい状態でした。
左手のぶら下がりは勿論、全体に詰まった音で吹き込むとすぐに音が裏返ってしまいます。
曲を吹いてみようという気にもなりません。
ムラマツEXはこんな楽器では無い筈なのですが・・・

先ず目についたのは左エッジ付近の傷です。
これがそれ程ひどく影響するとは思えませんが気にはなります。

中の形状は特に問題はありませんので、あとは台座内側の壁の状態が影響しているのでしょうか?
細かいキズ状でくすんだ状態です。

とりあえず仕上げ直す感覚で手を入れ始めるとアンダーカットのバランスも気になりました。

キズを取ると共にエッジを作り直し、全体にヘラ掛けもしてピカピカに仕上げました。

この状態で吹いてみると、元の状態は嘘のように改善されて良い感じになりました。
これならば色々な曲を吹いてみたくなります。
元々の作りが良いだけに僅かな原因で影響が出るのでしょうか・・・
ムラマツEXは材質の差だけで他の高級機種と遜色のない品質ですので、これからも永く使って行ける楽器だと思います。


それから、正式にはチューニングは行っていない事をご承知の上で、状態を見て欲しいという事で一緒にピッコロもお預かりしました。
Burkart の Gippo というモデルだそうです。
それほどひどい状態では無いようですが、高音の A から上は非常に出し難い感じでした。

目に見える部分としては
エッジ付近の傷と
前方下コーナー付近の形の乱れが気になりました。
この部分を修正する事で問題が解決できるかどうかは判りませんが、とりあえず手を入れてみる事にしました。

全体的にすっきりと綺麗な形なのですが、チムニーの前後の面と左右の繋がる面にくっきりとした直線部分が目立つのも気になりました。
ここにも機械化が導入されているのでしょうか?

一応気になる部分は修正できました。

吹いてみると、元の状態よりは音がまとまり高音の問題も多少改善できたようです。



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