08 SANKYO RT-1 頭部管

2017/06/27 6:04 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2017/06/27 6:31 に更新しました ]
今回はサンキョウの RT-1 18K ライザーです。

少し音が低めになる?ような感じ
高音がきつい?
シャーリングが多い
上記の悩みが以前からあり、気になっています。

ということでした。

実際に送られて来た頭部管を吹いてみると、確かにご指摘の傾向を感じました。

中を見てみると、作り(仕上がりの状態)には特に問題は見られませんので、このRT-1という特殊な形状に因るところが大きいのかと思います。

(リッププレートにはうっすらと24Kメッキが残っています。)

あまりに高い(深い)ライザーとリッププレートの盛り上がった山の頂点の位置がそれぞれ影響していると考えられます。
これらを根本的に変えることは出来ませんし、サンキョウさんの設計を変更してしまうことになります。
ですので、できれば違うタイプのよりお好みに合った頭部管に交換することをご提案しました。
それでも、どうしてもこの頭部管を少しでも改善してご使用になりたい・・ということでしたので、出来る範囲で調整することにしました。

このRT-1という歌口は、ほとんどハイウェーブの角を取って丸くしたような形状です。
どの様な手を加えれば現状の問題を改善できるのか・・・
最近私の製作したウェーブ・タイプの木製頭部管があまり状態が良くなかったので手を加えてみました。
その過程でウェーブの特徴と短所を検証しながらノーマルの歌口形状に近づけて行く作業を行い、ある程度の成果を確認しました。
このことがちょうど良いヒントになりそうです。
ただし木製の歌口のように大胆に削ることは出来ません。
影響のあるポイントを僅かに修正することで少しでも変化させることができないか・・・
イメージを作り上げ取り掛かることにしました。


どこがが悪さをしているのか? 確信はないものの当たりをつけて手を加えました。
またどうすればより良くできるのか・・今までのあらゆる経験から類推しました。

作業が完了して恐々吹いてみました。
少なくとも音程の問題はクリアーできました。
雑音に関しても、元の状態に比べるとあまり気になる感じも無くなりました。
コントロールし難いという状況は改善できたように思います。

今回は仕上がり状態の悪さといった問題点を修正するのではなく、設計上の(形状の)問題点を変更してしまうことになりました。
本来はメーカーの狙いなのでしょうから、相性が悪ければ違う物に換えるのが本筋なのでしょうが・・・
気に入った頭部管ではあるので、より良い状態で吹きたい・・というお客様のご要望にお応えしてしまいました。

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