01 最初の Tuning

2013/10/17 2:50 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2013/12/09 5:21 に更新しました ]
2013/04/18 20:45 に Yoshio Takamura が投稿   21 時間前 に更新しました ]

知人から依頼された POWELL と Burkart の2本の頭、どちらもザラザラした感じで良くないので何とかして欲しいと・・・

吹いてみると確かにひどい・・・特にパウエル。

歌口を覗いてみると・・フロントエッジが成形されていない!?

そして異様に左右に伸びたアンダーカット・・これはまあお遊びとして許しましょう。

バーカートの方は、明らかに鋳物の台座を手で削り出した様子。

それにしても稚拙な仕上がり!

壁の仕上げは荒いし表面は面が出ておらずコブの様に凸凹が・・・

しかも正面が"く"の字にくっきり曲がって歪な形になっています。

どうも最近の頭部管製作者は『鳴ればよし』という傾向にあるのか、仕上げのこだわりとか職人気質を失ってしまった様に思います。

これでは均質の良い頭部管は生まれないと思います。

ハンミッヒ等、昔ながらの職人の技術に見習う事は多大にあると常々考えています。


それから両方共にヘッドスクリューのネジ部分の長さが短すぎてしっかり嵌合できません。

特にパウエルは17mm に合わせるのが困難な程です。

これは設計ミスでは?(最後にロックタイトで補助しました)

そんなこんな愚痴を洩らしつつ作業を始めた訳ですが、意外な展開になってしまいました!


まずはパウエルから着手、エッジを成形して壁の状態を整えれば終了・・と見積りを立てていましたが、よく見ると台座の半田が綺麗にまわっておらず、あちこちにボテボテと固まりが見られ台座の上にも半田が乗っている・・・後から何やら手を入れたのか?

内側もひけた状態なので、半田を差してまわし直しました。

後は予定通りの手順で思うような音に仕上がりました。(^^)d


次にバーカート・・よせば良いのについ穴の形を整えようとナイフを入れて格闘を始めてしまいました。

くの字を真っ直ぐに、コブを平らに、左右のバランスを・・と手を入れ、ふと気づいてみると・・デカイ! しかも壁に変な物が・・ヘラで擦ると、穴が ( ̄□ ̄;)!!

貫通してしまいました orz

早速依頼者に報告し、陳謝するものの『如何様にでも修理して構いません』との温かいお言葉にホッと救われました・・・しかし、これは教訓としてしっかり心に刻んで置くことにしました。m(__)m

さて、先ずはリッププレートを外し、大きくなった穴より少しだけ大きな形を板からから切り出し、整形して管にケガいてピッタリ合うように穴を形作りました。

それをロー付けしてはりあわせたのがこちら。


そして、特徴あるオリジナルになるべく似せて作った歌口をはんだづけして後は通常の歌口製作工程を・・・


心配した管の影響も感じられずに思うような音に仕上がりました\(^o^)/

歌口交換しても独特の響きは残っています。

絞り、管厚、管長、材質・・・何が一番影響するのでしょうか?

大変興味深い課題です。



今回、この様な貴重な経験を提供して頂いた J.S. さんに心より感謝いたします。

果たして仕上がりに共感してもらえるか? ('';)


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