10 歌口交換

前回に続いて歌口交換の依頼がありました。

交換用に送られて来たのは AZUMI フルートの AZ-Z1 シリーズに付属しているアルタス製の頭部管で新品のようです。

”新品で良い感じだったら交換するのは勿体ない”・・ と思いつつ吹いてみると

”これならば交換した方が良い状態になるのでは”・・ という感じでした。

洋白製ということでしたが銀メッキが施されています。

熱を加えるとメッキが剥がれる可能性があるのでその旨ご連絡して確認しました。

歌口を外す際はまだしも、管の穴埋めをするとなるとロウ付けすることになりますので確実にダメージが生じます。

また、木製歌口接着後に管との境目を処理して磨く必要もあります。

多少メッキが剥がれたり浮き上がったりしても構わないのであれば作業いたしますが、現状を維持して仕上げるのは難しいと思います。

部分的に剥がれて斑になる可能性があります。

メッキに関しては気にしないので構わないということでしたので、作業に入ることにしました。

特に問題なく歌口を外すことができました。

穴の大きさは僅かに大きい程度だったので、ロウ付けのリスクを考えるとこのまま行こうかとも思ったのですが・・

その為に形状を変えてしまうと音への影響もありますし、洋白なので部分的に熱を加えればダメージも少なくロウ付けできそうなので洋白板で埋めることにしました。

考えてみると洋白管の穴埋めは今回初めてです。

接着後にはみ出した接着剤を処理すると、管との際を擦ったり磨いたりしなければなりません。

なるべく手を加えずに済むようにマスキングしました。

何とかメッキにダメージを与えることなく完成することができました。

今回使用した材料はキングウッドです。

キングウッドの歌口のみの使用は初めてですが、木製頭部管よりも柔らかい音の印象です。