Post date: Mar 6, 2014 11:26:10 AM
今回は # 496** の14K頭部管です。
胴体は彫刻入りの総14Kです。
ぴかぴかで綺麗です。
音を出してみると本当に小さな音です。
確かに独特の音色は魅力的と言えなくも無いのですが、『演奏する』ことを考えると表現の幅が非常に狭められてしまう気がします。
ご依頼のお客様も使用頻度が減ってそのうち吹かなくなってしまった様です。
なるべく音色を損なわないように吹き易く音量も出るようにすることを狙って作業に入りました。
微妙に歪んだ楕円を整えて行くとどうしても四角くなる傾向があります。
左右、前後の中心はなるべく触らないように削って行くのですが限界があります。
中の壁の状態は綺麗に繋がったのですが、どうしても外に現れる形はすっきりしません。
この辺が妥当と思い仕上げることにしました。
音を出すと、見た目ほど穴の大きさは感じられず良い感じになりました。
音量も出ますしコントロールもし易くなりました。
音程も殆ど気にせずに吹くことができます。
ヘインズの音色も残っている気がします。
少なくともゴールドらしさは出たと思います。
はじめの状態ですとゴールドの響きを引き出すことが出来ない状態で、折角の総14Kがもったいなく感じました。
これで出番が増えることになれば楽器も喜ぶことでしょう。
コメント
☆『昨日本番があって、チューンアップした楽器は今日初めて吹いてみました。
鳴りが図太くなり、ビックリしています!
低音の鳴りがまだブレますが、鳴りますね!
この楽器から離れて10年くらい経っているので、勘を取り戻せていませんが、
今週ちょっと慣らしてみて、来週の本番の相方にしてみようと思います。』
2014/03/10 (#12) 秋田県 H.S. 様