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今回はチューニングではなく、リッププレートの傷についてのお問い合わせでした。
チューンアップではないのですが、リッププレート一部（唇をつける側と反対側）についた傷を取ることは可能でしょうか？
2ミリほどの傷と軽い擦り傷が中古で購入時からついているのが気になっていますが（音には影響ないと言われました）、楽器店に依頼するのも場所が場所だけに躊躇しています。
ラファンの管体18k、リッププレート14kです。
影響ないとは言われたのですが、本当にそうなのかが少し気になっています。（私にとってだけかもしれませんが、ちょっと鳴らすのに手強い頭部管なので。）
よろしければそこも含めて一度見ていただけますと助かります。
傷の影響で鳴らしにくいことは無さそうですが、他の原因も考えられるので確認してみることにしました。
音への影響は皆無とは言えませんが、それ程問題があるようには見えません。
左側にハンダの残りが見えます。
こちら側も同様です。
鏡を入れてみるとサイドのハンダ層も太く見えます。
またアンダーカットも殆ど取れていないように見えます。
本来はキズ取りのご依頼でしたが、放置できない現状でしたのでこれらを修正することにしました。
中の状態もそうですが、リッププレートの縁の形状やアドラーの形状も今まで見たものとは異なるので、ブランネン社で作られた物かと思い確認したのですがどうやら本人作のようです。
コルク栓もこのような物が入っていましたが、どうやらオリジナルの物らしいです。
何かの効果を狙ってのことでしょうが、もっと基本的な作りをきちんとやって欲しいと感じます・・・
アンダーカットも少し取って形を整えました。
ハンダ面も綺麗に修正しました。
表面のキズも目立たなくなりました。
吹いてみると、初めに感じた問題は改善されました。
気をつけないと音が裏返ってしまう窮屈な状態から、楽に吹き込めるようになりました。
ｐでも失速せずに、低音も倍音の乗った力強い響きがします。
最近のラファンはこのような状態なのでしょうか？
かなり高額で取引されているようですが、この様な頭部管に対する評価だとすると気をつけなければいけません。
名前に囚われず、ご自身の判断で冷静に選んでいただきたいものです。
コメント
☆『まず、当初お願いしていた傷がキレイになくなっていましたことに大満足しています。
音に関してですが、以前は全体的にこもった響きでなかなかポイントが見つけられませんでした。
何故か本当に稀にポイントに当たった音が鳴るのですが、それもすぐに見失い…とかなり苦労していました。
今回のチューンアップ後、そのポイントに当たった音が楽に見つけられるようになりました。
何か詰まっていたものが取り除かれたような感覚です。
これからもっと吹き込んでいけば、更に楽に吹けるように、そして更に響きのある音を鳴らせるようになりそうです。
また、以前かなり鳴らしにくかった低音域が軽く鳴らせるようになったことも本当にありがたいです。
中高音からの連結がどうにもならなかったのが、身動きが楽に取れるようになった感じです。
これで曲を吹くにも動きが軽くなりそうですので、新たなポイントに慣れて使いこなしていきたいと思います。
おかげさまで、少し諦めかけていた意欲がまた湧いてきました。
今回のチューンアップを推していただき、本当に感謝しています。ありがとうございました。
また何かありましたらご相談させていただくこともあるかと思いますが、その際にはよろしくお願いいたします。
2018/6/22/ (#11) 大阪府 N.A. 様
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