Post date: Mar 22, 2014 12:20:54 AM
今回はN響フルート奏者の菅原潤氏から送られて来た2本のヘインズです。
# 4844* の彫刻入りAll 14K Gold と # 45z2* の 14K Lip plate 付 Silver です。
ヘインズのEメカ付を見るのは初めてです。(しかもストレート)
狭いスペースに無理やり組み込んだ感じです!
※どうやら前のオーナーがアキヤマさんに付けて貰ったものだそうです。
さて、歌口でまず気になったのが壁(ライザー)に何かで擦ったような痕が見られることです。
試しにこの部分だけ綺麗に磨いて吹いてみると、劇的ではありませんが大分息が入り易くなり吹き易くなりました。
一時期『遠鳴り?』を狙ってこの様な事をしていた・・・という噂もありますが、如何なものでしょう?
現在でも唯一同様の仕上げをしているメーカーもありますが・・・
穴の形は悪くありません。
今回はノーマルチューンということで作業に入りました。
2度仕上げて吹いてみましたがなかなか思うように行きません。
どうしてもヘインズの場合はどういう状態に持って行って良いのか悩むところです。
結局3度目の正直でようやく納得できる状態になりました。
元の状態に比べて吹き易くコントロールも楽になったのですが、柔らかい音色は保たれています。
続けて銀管に着手しました。
これはリッププレートのみ14Kでライザーは銀でした。
形を修正するにはこの方が作業し易い事がわかりました。
輪郭をリップの金の部分で整形してから銀のライザー部分を合わせて行けば良いので形が決まり易いのです。
こちらは2段階で何とか仕上がりました。
ゴールドとはまた少し違った感じになりました。
今回の All 14K はN響の本番で甲斐さんと一緒の時に使用する楽器と云うことですので、評価が気になります。
コメント
☆『楽器、試しました!!
金はつかみどころが無かったのがスッキリした印象になりました。元々、金のヘインズにはあまりヘインズらしさを見つけられずにいたのが正直なところでした。
吹きやすくなったことで安心してチーム甲斐ができます。あとはオレの技術でしょう。
ヘビーの方も凄く吹きやすくなって安心しました。滅多に出会えない重いハンドメイドは生まれ変わりました。
こうなると375グラムしかない軽いハンドメイドも試したい衝動にかられますが・・・』
2014/03/22 (#14) 東京都 J.S. 様