Post date: Jun 6, 2015 9:55:57 AM
今回は珍しい楽器です。
「サックスを主とするプレーヤーが吹くフルート」として売り出しているようです。
依頼されたお客様も持ち替え用としてご購入されたそうです。
その後アルタスを購入され、ご自身のサブ楽器としてのご使用とお知り合いに貸し出すにあたって、もっと良い状態にならないかというご相談でした。
スコティッシュ・チューニングをご希望されていたのですが
頭部管も含めて洋白に銀メッキという仕様ですので
メッキの処理も考えるとなるべく大きく手を入れずに済めば・・・
と考えていたのですが・・・
この画像でも判るように、オーバーカットが非常に大きく曲がって切られている事も手伝って穴が傾いて見えます。
中はアンダーカットは無いものの仕上げの粗い部分が気になりました。
先ずはその部分だけ修正して試してみました。
元の状態よりは多少音がまとまって響きがよくなったものの、あまり変化が感じられませんでした。
アンダーカットを取ってみて確認する手段もあったのですが、あまり期待できなかったのでご希望通りスコティッシュにしました。
メッキの剥がれも磨いた状態ではさほど気にならないのですが、変色して来ると表面が荒れるので処理しました。
これでようやく心地よく吹ける状態になりました。
元の状態も洋白だから良くない・・ということではないのですが、捉えどころのないインパクトの無い音でした。
楽器全体のつくりもやはり細部には気を使っていない感じで残念でした。
コメント
☆『吹きました。
この楽器でもここまでなるのか!という感想です。
息がちゃんと音になってくれている。
楽器の素性を感じとれる気がします。
大変満足です。
ありがとうございました。』
2015/6/7 (#19) 静岡県 M.O. 様