Post date: Nov 16, 2015 12:20:08 PM
今回は初めてのサンキョウ製木管フルートの頭部管です。
以前にお問い合わせがありその後改めてご連絡をいただきました。
ご相談させていただいて以降、さまざまな頭部管を試したり、吹き方を試行錯誤しながら過ごしていました(DACで髙村様の木製頭部管も試奏させていただき、とても感触が良かったです!)。
その後、しばらく経ちましたが、やはり以前から感じていた違和感は消えずにおります。
そんな折に、貴社HPで自分が感じる違和感と同じ状態の頭部管をチューニングされた記事(2015・29・SANKYOセミハンドメイド)を読み、このたび髙村様にチューニングをお願いしたく思い、ご連絡させていただきました。
現在、感じる違和感は上記の記事にある「購入当初から低音域が出しづらく感じるのと、中音域のE、Fあたりがよくひっくり返ってしまい、安定しません。」
というものです。
また、エッジの息をあてるポイントがはっきりせずぼやけているというか、ポイントがとても小さいというか、、、響くツボを見つけにくい印象もあります。
ということで早速楽器を送っていただきました。
最初に感じたのは木管でもサンキョウの音がするということです。
これはメーカーとしてのコンセプトがはっきりと打ち出され、それを再現する技術を持っているということですからある意味凄いことです。
確かにご指摘いただいた問題は感じられましたが、これも音造りの一環として容認すべきものではないかという思いもありました。
吹き方に慣れて・・フォーカスを絞って速い息のスピードで吹くとそれ程問題を感じなくなります。
それでも色々な組み合わせで吹き比べをすると、最初の瞬間音がまとまらずに散ってしまう印象を強く感じました。
中の作りを見てもさほど気になる部分はありませんが、非常に微細な部分で影響を及ぼしそうな箇所は確認できました。
このまま何もせずに楽器に慣れていただく・・という提案も浮かびましたが、ほんの少しでも改善できるなら最小限の手を入れてみようかと思いました。
驚くような変化は期待できないまでも、ごく僅かでも改善できるような方向で進める旨をお伝えすると・・・
こんなことを言うと矛盾かも知れませんが、、、個人的には木管らしさを前面に押し出した感じもいいのですが、料理で言うアクセントやテイストのように
“木管っぽさが感じられるモダンフルート”的なものが理想としてあります(これをSankyoに求めるかは別として)。
というお返事を頂いたので、もう少し変化の期待できる方向で手を入れる事にしました。
とは言え手を入れたのはほんの僅かでした。
それでも目で見ただけよりも実際にナイフやヤスリを当てると色々と見えて来るものです。
殆ど形を変えること無く良い状態にすることが出来たようです。
立ち上がりが良くなりまとまりのある音になりました。
木の頭部管のチューニングに関してはまだ躊躇していましたが、基本的には金属と同様に考えて良いようです。
今回の頭部管の状態が個体差の範疇だとすれば、サンキョウの木管もなかなか良い楽器だと思えます。
自分の頭部管も更なる改善の必要を感じます。
コメント
☆『昨年からアンブシュアを見直している時期とも重なり、楽器の感想とお礼が遅くなり、大変申し訳ありません。
手を加えていただいた楽器は、以前に比べて音のポイントといいましょうか焦点がはっきりし、「理想の(楽器に適した)奏法を教えてくれる楽器」のようになったように感じました。
HPでおっしゃっていた「最初の瞬間音がまとまらずに散ってしまう印象」という自分も感じていたものを、見事に修正していただけたと思います。
何より励みになったのは、「今回の頭部管の状態が個体差の範疇だとすれば、サンキョウの木管もなかなかよい楽器だと思えます」というお言葉をいただけたことです。
これで、何か不具合を感じた時にも自分の問題であるということですので、迷いなく練習に取り組もうと思います。
本当にありがとうございました。』
2015/3/7 (#34) 愛知県 H.M. 様