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楽器の選定について

2016/02/03 2:16 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/03/12 6:13 に更新しました ]
先程から金とも銀ともつかぬ頭部管を手掛けつつ、楽器の選定についてつらつらと考えて居りました。
フルートという楽器はややもすると打楽器的な判断によって選ばれることがあるように思えてなりません。
ポンと叩いて反応する音を感じる・・といった意味合いで打楽器的と表現したわけですが、こういった基準で判断する場合には材質とか歌口形状の違いはハッキリと感じることができる様です。
それ故に・・と言って良いのかどうかわかりませんが、これだけ種々様々の楽器が溢れているのだと思います。
楽器の数だけ選択肢があるとすればこれは大変な事です。
本来ならば嬉しい事態である筈ですが、実際には問題のある楽器もその中に含まれてしまっている事を危惧しているのです。
リード楽器の方ならご理解いただけると思うのですが、市販のリードというのは1箱買ってその全てが実用になる訳ではないと聞きます。
それを「ちゃんとしたメーカーの製品なのだからすべて使いなさい!」という事になったら色々と問題が起こると思います。
もちろん人それぞれの好みや適正があるので同じ判断基準で選択される訳ではありませんが、中には誰もが使えないリードというものも存在すると思うのです。
フルートの頭部管というのは殆どリードと同じような物です。
ただし適正な頭部管を手に入れれば交換する事無く一生使うこともできますが、そうでない場合はリードのように頻繁に交換出来れば良いのですが・・それは困難です。
オーボエやファゴットのリードの場合は正しい奏法を学びながら先生に選んで頂いたり、自分に合わせて加工する技術も必要になって来ます。
フルートも本来ならば同様に、或いはそれ以上に慎重に選ぶ事を考えなければいけないと思うのです。

私は殆どの部分を奏者がまるで弦楽器の様に自在にコントロールできる事が良いフルートの条件であると考えます。
最初に触れた打楽器の様に音を発したらお終いではなく、発した音を如何に自分の思う様に発展させ表現できるか・・・
少しでも長く自分の出した音に思いを込めて関わっていられるか・・とでも言ったら良いでしょうか。
こういった判断基準で楽器を選ぶと、先ず「できるか否か」或いは「し易いかし難いか」という割と単純明快な絞り込みができると思います。
その上で更に好みや様々な要素を加味しながら選んで行けば良いので誤った選択をすることが少ないのではないでしょうか。

勿論すべての人に同様の考えを押し付けるつもりはありませんし、いろいろな基準で楽器を選ぶ楽しみ方もあると思います。

最近は「こんな事は本当はしたく無いのだが・・・」と思いながら送られて来た頭部管に手を加える事が多くなりました。
本来ならこんな事が仕事として成り立たない方が良い世の中であると・・・
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