作業日記 木製頭部管


20161211 ウェーブタイプ歌口の製作 フルート編

2016/12/11 4:29 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/12/11 5:12 に更新しました ]


ピッコロの歌口では

あまり良い結果が得られず

形状を検討する必要があります


ピッコロではどうも判断することが難しいので

通常のフルートの歌口を製作して

検証してみる事にしました


波型にするには

高さを確保するために

歌口部分の径(円柱の直径)を

通常より大きくする必要があります


したがって

リッププレート形状以外の部分を削り落とすのに

更に労力を必要とします・・・




左は今まで数本作って音の比較をし易いワイルドオリーブ


右は初めて使うリグナムバイタです

総 称 名

リグナムバイタ

学   名

 Guaiacum officinale

産   地

メキシコ

科   目

 ハマビシ科

比   重

気乾比重 1.20~1.30

 広葉樹


質感がパロサントに良く似ていてほのかに甘い芳香も感じられます

最も重い木のようですが

それ程硬いという印象ではありません


手間が掛かる分良い結果が得られると良いのですが・・・


このままの状態で仕上げたところ

やはり

あまり良い状態ではありませんでした


この形状だとかなり影響があり吹き方を制約されてしまいます

それ故に

この形は普及しなかったのでしょうか?


ワイルドオリーブの方は

この状態でもそこそこ面白い感じはあったのですが

リグナムバイタは吹きづらく良くない感じでした


ピッコロと前のコラボでも行ったように

形状を削り直すことにしました


この画像ではそれ程違いが判らないかもしれませんが

吹いた感じはかなり変わりました


吹き易い・・音を出し易い

という感じです


私が求めていた状態にかなり近い感触です!


リグナムバイタもかなり面白くなり

結構吹き続けていたところ

ピキッ!

という嫌な音が・・・


みごとにヒビが入りました!!


慣らしをしなかったせいなのか・・

割れ易い材質なのかもしれません


なかなか面白い頭部管なので

商品にならなくても試奏だけはしてもらえるように

割れの修理をすることにしました


上の2本が完成する前に

コラボでもウエーブリップを作ってみました

材質はアフリカンブラックウッドです



この状態では

ピッコロ同様あまり良い結果は得られませんでした

どうも吹き方を制限されてしまう様で

窮屈な感じです

ポイントに当たっても

それほど特別な音色が生まれる訳でもありません


やはり成形し直すことにしました

 この状態だと

ポイントも広く吹き難さは感じません

むしろ通常の歌口よりも鳴らし易いかもしれません


低音もしっかり鳴りますし

高音も良い響きです


ただ

ピッチが少しだけ低い様です・・・

穴の深さと大きさの問題でしょうか?



そして

ひび割れを修理して

自分用として吹いていたスネークウッド製頭部管(SN69)も


ウェーブタイプに成形してみました


元々少し高めのチムニーだったので

ある程度の変化は期待できそうでした



時々感じていた問題に変化は感じられたのですが
トータルでのメリット、デメリットに関しては
もうしばらく検証してみる必要がありそうです



20161210 ウェーブタイプ歌口の製作 ピッコロ編

2016/12/11 4:15 に Yoshio Takamura が投稿

ブログに投稿した物をこちらにまとめてみました。


アフリカンブラックウッド(グラナディラ)を使用して

ウェーブ(波型)リップの歌口を試してみる事にしました



段取りは何日も頭の中でシュミレーションを繰り返していたのですが

実際に取り掛かってみるとかなり難航しました



大体の成形が終わり

ここ迄で3日程掛かりました



この状態で完成させました


最初に音を出した時にはあまり良くなく

苦労した分がっかりしました・・・

通常の歌口と比較して

メリットよりもむしろデメリットを感じる状態でした


その後何度も手を加えて

少しずつ改善されたものの

良いのか悪いのか良く判りません


 


その後

スネークウッドのコラボタイプも作ってみました


こちらはヘインズの銀管に合わせました



この2本を

菅原潤氏に送って試してもらいましが

やはり同じ印象の様でした


その後

菅原氏の助言に従って

一番高い山の位置を少しずつ前方にずらして

その都度確認してみる事にしました


最初のうちは殆ど変化を感じる事はできませんでした

何度削り直した事でしょうか・・

ようやく良い変化が現れて来ました



こちらも


ここまで持って来ました


フィリップ・ハンミッヒをはじめ最近の殆どのメーカーが

採用している形に近付きました


この形状があまり吹き方の制約を受けずに

ある程度良い効果をもたらす様です


最初にこの形を打ち出したメーカーは何処なのでしょう?

検証して此処に辿り着いたのであれば

すばらしいと思います


私は当初レフォームフルートを意識していたのですが

あまり良い効果は得られませんでした

もう一つの狙いである

チムニーを高くする(深くする)

という意味では

この形状が良い結果をもたらすのかもしれません



次はフルートの歌口です 

20161024 ピンクアイボリー製歌口交換

2016/10/25 5:53 に Yoshio Takamura が投稿

今回はお客様からのご依頼で、パールの頭部管の歌口を木製に交換しました。
オリジナルの歌口を外して管の穴を一旦埋めてから新しい歌口に付け替えました。


ちょっと変わった色合いのピンクアイボリーです。



20160204 パロサント製頭部管 PST66 完成

2016/02/04 0:59 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/10/25 5:42 に更新しました ]

先日途中経過をお知らせしたパロサントができあがりました。

総 称 名 パロサント
学   名 Bulnesia sarmientoi Lorentz et Gris
産   地 パラグアイ
科   目 ハマビシ科
比   重 気乾比重 0.99~1.10 広葉樹



なかなか綺麗な杢目です。
音の方は少々難しいところがありますが、何よりも香りに癒やされます。
当初『香りを楽しむ頭部管』・・という位置づけになるかもしれません、と書いたのですが
音も魅力的に感じる様になりました。

録音に際しては頭部管に合ったイメージの曲を選ぶのですが、さすがにネタ切れになって来ました。

YouTube 動画


20160203 ジリコテ(シャム柿)製頭部管 SK65 完成

2016/02/04 0:45 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/10/25 5:45 に更新しました ]

ジリコテは別名シャム柿とも呼ばれていますが、黒柿の代用として使いやすくするために付けられた名前のようです。

総 称 名 シャム柿
学   名 Cordia dodecandra
産   地 メキシコ
科   目 ムラサキ科
比   重 気乾比重 0.88 広葉樹


このように非常に綺麗な木理が見られたのですが、オイルを塗るとだいぶ黒くなってしまいます。
この感じはカリマンタンエボニーにも似ています。


なかなか良い響きなので早速材料を仕入れることにしました。

音も録ってみたのですが、そろそろネタ切れで少々無理をしました・・・

YouTube 動画




20160130 ペルナンブーコ製頭部管 PB64 完成

2016/01/30 1:57 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2016/01/31 22:28 に更新しました ]

初めてのペルナンブーコを使用した頭部管が完成しました。
ペルナンブーコ
総 称 名 ブラジルウッド
学   名 Caesalpinia echinata
産   地 ブラジル
科   目 マメ科
比   重 気乾比重 1.20~1.28 広葉樹
これを見てわかる様に非常に重い木です。
加工は大変でした。
削りかすは鮮やかなオレンジ色で染料としても使われるようです。
ヴァイオリンの弓の材料として使われています。

重い木ですが音はそれ程重厚な感じではなく、グレナディラとは全く違う響きです。

今回は新しい楕円の歌口を試してみたのですが、なかなか良い感じです。

YouTube 動画

YouTube 動画



20160120 パロサント

2016/01/29 6:11 に Yoshio Takamura が投稿

初めて手掛けるパロサント
円柱に加工した物を2,3日放って置いて先ほど加工したのですが、これだけ変色しています。
樹脂が多いせいらしいのですが、香りも強くちょっとヒノキに似ています。
検索したら「幻の香木」とか出てきました。
語源は『神の木』あるいは『聖なる木』だそうです。

その後ここまで加工してみました。

果たしてどんな音がするやら・・・

パロサントはハマビシ科で緑檀とも呼ばれるようです。
同じハマビシ科ではリグナムバイタという世界で最も重い木がありますが、そちらは潤滑性があるので船のスクリューの軸受け等に使われるそうです。
ボーリングのボールにもなるようですね。

20151030 ピンクアイボリー製頭部管 P57 完成

2015/11/01 3:12 に Yoshio Takamura が投稿

スネークウッドに並行して次に手掛けているのはピンクアイボリー。
これが5本目になります。
綺麗な杢が出ているのですが、その部分の硬さが違うためかスクレーパーが模様を拾ってしまい上手く平滑に成形できません。
結局はリップの成形から最終的にはヤスリに頼って仕上げることになります。
ロクロ作業はまだまだ未熟です・・・

そして完成!
とても綺麗です。

20151026 スネークウッド製頭部管 SN56 完成!

2015/11/01 3:11 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2015/11/01 19:31 に更新しました ]

前回の投稿から
このような工程を経て
ついにできあがりました!
見た目にも強い存在感がありますが、音もなかなかのものです。
しっかりと安定感のある鳴りですが、アフリカンブラックウッドとはまた違った響きです。

音も録ってみました。

YouTube 動画



20151019 Snakewood 再挑戦

2015/10/19 5:23 に Yoshio Takamura が投稿   [ 2015/10/19 16:17 に更新しました ]

前回穴開け加工中に割れが生じた為、頭部管の製作は諦めて歌口製作にのみ留まったのですが・・・
何とか形だけでも良いので頭部管を作ってみたい・・という気持ちが募ってきました。
前回歌口を作った感触では、竹のように縦割れし易いだけでひび割れが生じる訳では無いと感じました。
穴開け用のドリルの刃を研いで注意深く作業に取り掛かりました。
穴開けは無事に完了しました!
次のテーパー加工がより注意が必要です。
こちらも途中で刃を研ぎ直し完了しました。
あとは外形の成形の際に挿入する芯金を強く押し込み過ぎないように注意すれば大丈夫そうです。
こちらも無事終了しました。
模様に倣って濃淡のある削りカスが出ています。
ふと思ったのですが、金属の場合は ”キリコ” と呼ぶのですが木の場合は違うのでしょうか?
カンナ屑は ”オガ屑” と呼びますが・・・まだまだ木工初心者かな?
これから歌口の穴の位置決めなのですが・・・
通常は一番相応しい場所を見つけて決定するのですが、この場合何処でも同じ様なので却って悩みます。
あとはプレート部分の削り出しと歌口の穴開けに注意すれば上手く行きそうです。
かなりインパクトのある頭部管ができそうです!



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